アメリカ滞在10年間のサバイバル日記

アメリカと英語に魅せられた女性の滞在10年間のサバイバル日記

STEM教育をアメリカの大学で受けると優遇されるって? STEM OPTとは

アメリカに留学するSTEM系専攻の大学生の荷物(イメージ)

 

 

STEM系の大学の専攻って?アメリカの人材の囲い込み感が凄い!

 

一般的に、アメリカっていう国が進んでいるな~と思う点は多々あるんですが、移民政策もその1つで、国内で必要とされる人材を囲い込む事が上手いっていうところ。

 

日本という国は、なんやかんや行っても民主主義国家、文明国家なので、アメリカへ移住する醍醐味というのは、他国の人達と比較すると少なくなるとは思いますが、他の国の人にとっては、アメリカに移住するかしないかは、天と地の差という位、その後の人生が違ってくるんですね。

 

私が現地で知り合い、仲良くなったアジア人の移民の女性も、本国では上流階級出身の人。話を聞いたところによると、彼女自身もエリート中のエリートなのに、にも関わらず、アメリカに率先して移住してきた人。

 

彼女によると、本国での生活とアメリカでの生活を比較すると、その差は歴然。本国に戻るという選択肢は“もう無い”とはっきり言っていました。生活レベルの違いがあるだけでなく、本国は公害も酷いんだとか・・・。

 

裕福なインド人 イメージ

 

そう言えば、カリフォルニアに住んでいたときは、体格が良くて、身なりの良いインドの人(インド人は数学が得意な人が多いです。)とか、英語もネイティブのように話せて、“もはやアメリカ人”と化している中国の人などと、現地での移住に成功した人達によく会ったものですが、やはりその頃から技術系を専門としていた人達が優遇されていたのは明らかで、アメリカでは、国の産業の発展のために、移民政策もたくみに調整しているんですね。

 

当時から、労働市場ではIT関係の需要がかなり多く、私の場合はビジネスを専攻していて、経済が良かったときでも、 “引く手あまた”という感じはありませんでした。

 

一方で、コンピューターなどを専攻して、その後その分野で活躍している人達は、日本人でも早くグリーンカード(永住権)の申請をしてもらったり、また、レイオフになっても、エージェンシーに登録していたところから声がかかったりして、仕事に困るということは無いようでした。

 

移民なのにお給料も良さそうだし、優遇されているのは傍からみても、“はっきり、くっきり”していて、かなり羨ましかったですね(エンジニア系の人材の優秀さはお墨つきなので、専攻の問題だけではないかもしれませんが、一旦、ここではそれは置いてお話しています。笑)。

 

STEM系の専攻をするとどういうふうに優遇されるの?

 

そういった経験もあって、その専攻間の“格差”みたいなものは、当時から身にしみて感じていた私ですが、現在、アメリカではSTEM系という理系の専攻の留学生を優遇していて、その分野の留学生が、卒業後、長く働けるよう力をいれているんですね。

 

ちなみに、STEMとは、

 

STEM(発音は「ステム」)とは 「Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字を組み合わせた言葉

引用元:

小学館ランゲージワールド- 石山宏一の新語ウォッチング

 

ということ。

 

STEM OPTとは

STEM OPTに胸をふくらませる女性 イメージ

 

そのSTEM専攻の人達が優遇されている部分が何かというと、具体的には、卒業後のOPT・オプショナルプラクティカルトレーニング( https://surviving-usa.com/entry/2021/09/27/192645 )期間の延長

 

簡単にご説明すると、留学生は通常、カレッジレベル(2年制)、大学レベル、大学院レベルと、それぞれのレベルの教育を終えるごと(卒業するごと)に、専門分野で働く経験が積めるよう、オプショナルプラクティカルトレーニングという労働許可を1年間アメリカ政府から貰えるようになっているんですね。

 

それが、なんと(!)、このSTEM系の専攻をして卒業した人は、その後も更に2年間延長でき、最大で合計3年間のOPTが可能であるということ。

 

また、更に面白いのが、非STEM系の教育機関(例えばビジネス専攻など)を卒業して、OPTで1年間働いた後にでも、過去にSTEM系の学位を持っていれば、この過去の学位を利用してSTEM OPT(2年間のOPT期間の延長)で働けるそう(前回の学位でSTEM OPTを使っていなかった場合という条件で)。

 

念の為引用すると、

例えば、以下のようになります。現在、経営学修士号に基づいてOPTに参加しているが、以前に数学の学士号を取得していた場合、認定された米国の大学で取得したものであり、OPTの雇用機会が数学の学士号に直接関連するものであれば、学士号に基づいてSTEM OPT延長を申請することができます。

引用元:

Optional Practical Training Extension for STEM Students (STEM OPT) | USCIS

 

ということ。

 

但し、この際、STEM OPTで働くには、STEM系と直接関連のある仕事でないといけないという事で、それは注意したいですね。

 

それほど、このSTEM系の学位って優遇されているんですね。

 

例えば、普通は、ビジネス専攻の留学生だったら、そのときの景気が良いときであろうと、悪い時であろうと、1年間しかOPT期間がなく、その期間の間に雇用主を探して、雇用主に自分の持っている適性、能力を認めてもらわなければならず、そう簡単でもないんですね。

 

ですが、STEM OPTだったら、元々、理系の分野は需要が多いにも関わらず、H-1B(専門職用労働ビザ)が無くてもこれで働けるし、また、OPTの期間が長いと、H-1Bビザの申請前の抽選に1年目で漏れてしまったとしても、またそれから2~3回は抽選が受けられる事となるので、かなりメリットがありますよね。

 

H-1Bのビザとその抽選については下記リンクをご参照ください。

アメリカで働くには? なかなか聞けない秘訣を分かりやすくご紹介! - アメリカ滞在10年間のサバイバル日記

 

このOPTのトータルの3年間で、かなり力もついて、無くてはならない人材となれそうです。

 

ちなみに、前任のトランプ大統領の代には一時、“将来、このSTEM OPTへ制限がかけられるかも”という動きもあったようなのですが、こちらの規則は引き続き維持されているようです(やれやれ・・・)。

 

STEMと呼ばれる理系の専攻は実際にはどれ?

意気揚々と旅立つSTEM専攻の女性留学生 イメージ

 

さて、ここで最後にまた復習してみると、STEMって、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)でしたよね。

 

それで次に、具体的にはどのプログラムがSTEMに当たるのか、ちょっと調べてみたいと思いました(案外、簡単には見つかりませんでした)。

 

はっきり言って、『STEMってこれかな~?』と思って選んでも、後で”違った!”となるとイヤですからね。

 

下記のリンク先の“STEM Designated Degree Program list”という表に、対象となるプログラムがはっきり掲載されています↓

studyinthestates.dhs.gov

 

なるほど、なるほど・・・。

 

意外に Psychology(心理学)とかStatistics(統計学)などのプログラムも含まれていたりして、文系に近い人でも興味が持てそう。

 

私の聞いたところによると、アメリカ人って、一般的に数学がそれほど得意でない人が(比較的)多く、また、ずっと“コツコツ”するような仕事もあまり得意でない印象があって、国内でこういう系統のプロが足りなくなるというのは、自然の流れのように分かる気がしますし、また、グローバル的に見ても、人材が足りない分野ですからね。

 

それにしても、このような移民政策を使い、世界各国から巧みに理系の人材を引き寄せるアメリカって、本当に合理的で、凄みがある・・・。

 

以前は(かなり以前だと思います)、アメリカで看護師が足りてなかったときがあって、“看護師ビザ”なるものがあり、現地の弁護士に「看護師になったらすぐビザが取れるよ」と雑談で言われたことがあったりして・・・。

 

それなりに羨ましかったけれど、『ビザや永住権のためだけに生きているわけではないし・・・。』と思った記憶がありますし、適性的にも限界はありますよね(笑)。

 

それでは、長くなりましたが、本日はSTEM OPTについてご紹介してみました。

将来は色んな知識を味方につけ、永住権を手にする夢を叶えたいものですね。

 

今後もお役にたてる情報がありましたら、すぐアップさせていただきますので、またお付き合いの程、どうぞよろしくお願いいたします!

 

注:本記事では、法律的な情報を提供することを目的としていません。ビザに関する情報については、必ず移民弁護士にご相談いただくか、最新の公式情報をご確認いただきますようよろしくお願いいたします。